ARTIST IN RESIDENCE
岡部 玄 「《風の姿・地の響》計画」
総社市在住の美術家岡部玄が、勝央町勝間田地区に滞在し、流木などの漂着物を主として使い、町並みの屋内外に作品を制作、設営、展示した。勝間田宿の通りの一角に巨大な流木のドームを設置するとともに勝央美術文学館等で作品展を開催したほか、ワークショップ、ギャラリートーク、コンサートなどを実施した。
(入場者9,746名)
アーティスト・イン・レジデンス
「風の姿・地の響」
ギャラリートーク
流木ドーム設営・展示
H26.8.19(火)〜11.16(日)
旧板屋庭園、蔵周辺
旧勝間田宿の板屋の庭園と蔵周辺に流木ドームを公開制作し設置。
●滞在制作及び作品展
H26.8.19(火)〜10.31(金)
勝間田地区・旧板屋蔵2階・旧勝央町郷土美術館
●下山本陣「街道茶房」とのコラボ
街道祭で、勝央町文化協会による茶会・琴の演奏会場である旧下山本陣に作品を設置。
H26.9.13(土)・14(日) 勝間田宿旧下山本陣
●風鈴・インスタレーション
流木ドームに岡野弘幹制作の風鈴を数百個吊したサウンドインスタレーション。
H26.10.10(金)・11(土) 旧板屋庭園、蔵周辺
岡部玄作品展「風の姿・地の響」
H26.10.1(水)〜26(日)
勝央美術文学館
3.11以降考えてきたこと、制作し続けてきたものなどを整理し、流木を使った立体作品やフロッタージュの平面作品などを展示。
●ワークショップ
「ウォーク・イン・ビューティー」
目をつぶって見えるものを描く試みとして実施。
H26.10.4(土)10:30〜勝央美術文学館
●子ども向けワークショップ
地域の小学生の学習活動として実施。
H26.9.30(火)・10.3(金)
旧板屋庭園、蔵周辺など
●原智彦だんすぱふぉーまんす
with勝央美術文学館
H26.10.22(水)15:00〜16:00
勝央美術文学館
岡部玄作品展「ドリーム・タイム」
H26.11.1(土)〜16(日)
旧勝央町郷土美術館
「自分にとって本当に大切なことは、過去・現在・未来という時間によって序列されるものではなく、思い出すことや身のまわりに存在するもの、出来事すべてを素直にそのまま受け止めることであり、そこから次にすべき重要なことを見つけたい。」という思いを滞在制作作品などで表現した展覧会を開催。
●ギャラリートーク「対談岡本康明×岡部玄」
H26.11.1(土)14:00〜
旧勝央町郷土美術館
出演:岡本康明(京都造形芸術大学教授)、岡部玄
●蝦名宇摩・蓮津「津軽三味線と奄美の島唄
ギャラリーコンサート」
H26.11.15(土)14:00〜旧勝央町郷土美術館
出演:蝦名宇摩・蓮津(三味線・歌)、内田ボブ(歌)、長沢哲夫(詩)、佐々木竜也(太鼓)
設置風景
ワークショップ
原智彦だんすぱふぉーまんす
勝間田を下見のため訪問した折、制作場所選びに悩む目に美しい蔵が飛び込んできた。風雪に耐え傷跡を残して静かに佇む姿は私を感動させました。旧勝央町郷土美術館では、物置部屋に様々な出土品と一緒に雑然と置かれてはいるものの、優美でどっしりとした存在感(オーラ)を放つ陶棺が私を圧倒しました。そして、矢内原伊作著『芸術家との対話』“ザッキンのアトリエにて”を想い起こさせました。
「...何よりも驚いたのは破壊の美しさだった。ギリシアは創造も偉大だが破壊も偉大だ」...「創造は人間の仕事ですが、破壊は自然の力で偶然的なものではありませんか」...「いや、決して偶然ではない、或る必然の力だ」...「破壊は自然の力だときみは言うが、創造も自然の力ではないか。芸術は決して人間が勝手に作るものではない。人間と自然の協力ですらない。芸術に生命を与えるのは自然の力そのものなのだ...」蔵と陶棺が具体的な姿を持って指し示し教えてくれました。私たちはとかく“人間の勝手”を最優先してしまいます。今の私たちの置かれている状況を乗り越えるためのヒントが授けられたように感じています。
岡部 玄
『掻き寄せて結べば柴の庵なり解くればもとの野原なりけり』(古歌)
PROFILE
岡部 玄(Okabe Gen)
若年の頃より美術に親しむ。1987年、アトリエの掃除のとき雀の巣と出会い感銘を受ける。以来、雀を師と仰ぎ制作活動を続けている。1997年《アートラビリンスII-時の記憶-》(岡山県立美術館)、2000年《ガーデン-現代美術をとおしてみる後楽園-》、2004年《木でつくる美術》(群馬県立館林美術館)、2010年《国民文化祭おかやま2010》(奈義町現代美術館、岡山駅前広場)など。
アート・ブリッヂ1301
主催:岡山県、アート・ブリッヂ1301実行委員会 共催:真庭市文化芸術祭実行委員会
レジデンス事業共催:真庭市、真庭市教育委員会、鏡野町、鏡野町教育委員会、美作市、美作市教育委員会、
勝央町、勝央町教育委員会
後援:山陽新聞社、朝日新聞岡山総局、毎日新聞岡山支局、読売新聞岡山支局、NHK岡山放送局、RSK山陽放送、
KSB瀬戸内海放送、OHK岡山放送、RNC西日本放送、TSCテレビせとうち、エフエム岡山、テレビ津山、
津山朝日新聞社、真庭タイムス
協力:開催地市町・市町教育委員会、おかやま県民文化祭実行委員会、NPO法人勝山・町並み委員会、作楽企画、
(公財)真庭エスパス文化振興財団、十字屋迎賓館、岡野屋旅館プロジェクト、奥津温泉花美人の里、
かがみのツーリズム研究会、山村エンタープライズ、アットタウン編集室・美作カルチャーカレッジ
助成:(公財)福武教育文化振興財団